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深紅の世界

今週初め、映画を2本観てまいりました。
1本はハリウッド映画。もうこれは『楽しむんだ!』と言われているような、痛快でわかりやすくって完璧なほど『勧善懲悪』な娯楽大作『ファンタスティック・4』もう、観てて身体が画面と一緒になって動くし、いったいどこがSFXなんだかわかんないくらい一体化した画像処理は、もうそれだけで感嘆に値する。
わかりやすいって言うのはこのくらいの長さに映画には絶対的に必要な要素で、(115分)スターウォーズ並に情報量が多いとちょっと困っちゃうんだけれど、まぁそれほどの濃さはなかったから「気持ちいいな」程度で観終わった。それでもその115分の中に見事に「愛に目覚める」男がいて「愛を取り戻す」女がいて、「子供から大人へ」と成長する青年が描かれて「本当の姿」を見つけた男がいて、「野望と嫉妬」に敗れた男がいる。しかも、物語はこれで終わりではないと最後の最後に示されるのは、もうね『オミゴトです~』以外に言葉はないですよ。
やっぱりいいねぇ、ハリウッド映画は(笑)

次に観たのが日本映画で『深紅』これは原作が野沢尚さんで、野沢さんの最期の作品はたしか『殺し屋 シュウ』だったと思うんだけれど、最期の仕事はこの『深紅』の脚本なんじゃないかと思っている。
あらすじは一家惨殺事件の生き残りである少女が、大学生になって自分と同じ年の加害者の娘に会いに行き、そこで起こる二人の不思議な関係と、加害者の娘の「夫殺し」が絡んでいくサスペンスだ。

原作は、全部で3章に分かれていて、第1章は生き残った少女「奏子」がなぜこの事件が起こったかを語り、第2章は犯人の都築が裁判所に出した上申書がずっと語られていく。野沢さんの本を読まれた方は、この構成に「?」と思った事はないだろうか。私ははじめに読んだ時はこれは何かの意図があるのかと思っていた。次いで現れる第3章は、それまでの緊迫した雰囲気とはがらりと変わって、普通の女子大生の奏子が自分の家族を殺した犯人が最高裁でも死刑判決が出てそれが確定したと知るところから始まるのだが、そうして会いに行った加害者の娘とは素性を隠して「友人」になっていくのである。
映画では第1章は殆どがタクシーに乗って病院まで行くシーンに費やされており、その中で見せられる「紅」の色、トンネルのライトだとか事故処理中の警告灯だとかにその感情がオーバーラップして、「心」に引きこまれていくのを感じる。活字で読んでいく時は、ここが自分の想像力を試される場所な訳で、果たしてその感情を描ききることが出来るのかと思っていた。それを現在と過去を錯綜させることによって、うまい具合に表現していたと思う。
第3章が映像としては大部分を占めており、その中で表されていくのは、「恨み」だとか「復讐」ではなく、本当に普通の同じ年の女性の係わり合いであったりするので、その中に垣間見る「念」が不思議と浮かんでいるように感じるのだ。
原作を読んでいたときには、どうして素性を明かさないのかとか、どうして殺さないのかとか、どうして其処までその人のために動くんだ、と考えていたものが、映像となって見せられてこれは「生きていくため」の話なんだとわかることが出来た。
これは解釈の違いなんだとは思う。しかし、きっとそうなんだと思う。
今ここで立っている場所から、一歩前に進むために、今までの自分と決別して、新しい明日に向かうために、誰でもなく自分のためにお互いを必要とした二人の話だったんだ。

でも、原作を読んだ時はもっと違ったよな、と思って捜してるんですが、持ってたはずなんだけれど見つからない・・・・・。うーん、また買うのか?(よくやるんだよな~こういうこと)

しかし、そうであるなら、なぜ野沢尚氏は死を選んだんだ。
「どんなに罪深い過ちを犯していようと、すべてを引き受け、その人生を生きろ」
これはあなたの言葉ではなかったのか。
死と言うものをまた深く考える機会を得て、やはり野沢さんには死んでもらいたくなかったよなと、繰り返し繰り返し、何度も思ったことをまた思い返した。
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