日々是好日毎日御元気

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荒木祐志の心情 蒼山学院大学編

「あ、でもさ」

 人並みをかき分けずんずん進む真鍋の後を付いていきながら、一番大事なことを思い出した。

「なに」
「何って、俺さ」

 隣に喋っているつもりなのに、なんだか早足の真鍋についていけなくてつい後ろから声をかけることになる。

「まだ酒飲めないぞ」
「・・・はぁ?」

 はぁじゃないって、真鍋、お前もだろ?
 そう言って思わず足を止めたのに真鍋が気が付いて、戻ってきたところで「だってさ」と困った顔を隠さないで言う。

「だって俺ら未成年じゃん」
「ま、そうだけど」

 なんだ、お前飲めないの?
 さも意外そうな声を出して、真鍋の伸びてきた手がくしゃりと髪を梳きあげてポンポンと頭を手の平でたたいた。なんでなのか時々、こいつはこうやって俺を子供扱いをする。そうされるとこっちもなんだか背伸びしなくちゃいけない気分になって、それ以上言葉を続けられなくなる。
 ったく、なんなんだよ。
 飲めないってことはないが、でもそこはやっぱりまだハタチという免罪符を手にしていない引け目というか世間体というか、やっちゃいけませんというものを好き好んで破るほど暇人じゃないというか。
 それを度胸のない、と笑うなら笑うがいいさ。
 と、むっとした顔を見取ったのか、真鍋はすぐに手を引っ込めると「まぁさ」とパンツのポケットにその手を移動させながら言う。

「ウーロン茶かなんかで付き合っててよ、料理も旨いって評判だって言うし」

 飽きることはないって、お前はガンガン喋ってればいいじゃん、つーか彼女たちがほっとかないかもな。
 にやりと笑った顔は、なぜか視線をそらして最後に足元に落ちた。
 ナイキの渋いシューズをアスファルトにごしごしと擦りつけながら、あれもこれもと言い続ける先にポロリとそれは出てきた。

「それにお前がいないんじゃ話になんないし」
「え?」

 なんだそれ。

「あ?、ああっと・・・、いやいや」

 語尾を上げて聞き返したのに、慌てたように顔を上げた。
 なんでもない、だってさ面子ギリギリじゃん、いてくんないと困るって、先輩にもお前が来るってそう言ったしさ。
 ハハハ、と笑いながら「ほら遅れるって」と肩に手を回してくるのがなんだか強引で、ぐっと引っ張られながらその強引さに釈然としないものを感じていた。


「おっそくなりましたぁ」

 駅から3つ通りを過ぎた角のところで、「あ、そこだ」と真鍋が指を指した。
 こっちを見ていた背の高い二人組みの男の一方、黒の短髪のほうが「よぉ」、と手を上げてきたのにペコリと頭を下げて、真鍋はいそいそと近寄っていった。

「で、そっちが荒木クン」

 もう一方の茶髪のウェーヴがなんだか軽い口調で名前を呼んで、どうも、と会釈すると「ふーん」と上から下までゆっくりと眺められた。

「・・・なんなんだよ」

 ボソリ、と出たむかついた声色に気が付いたのか、真鍋が取り繕うように、

「あ、もう青蘭のコたちは来てるんすか」

 と妙にはしゃいだ声を上げて、「いや・・・」と返ってくるのに「えーっ」と大げさに落胆して見せると、どわぁと効果音を入れながらしゃがみこんだときにそれは聞こえてきた。

「近藤君、お待たせ」
「智恵さん、どうもぉ、お待ちしてました」

 黒の短髪が芝居がかった仕草で手を前に出して深々とお辞儀した。

「真鍋君がいるぅ~、やーん、ヒサビサぁ」
「美恵ちゃんも悦っちゃんも来たんだ」
「ていうか、何で誰も俺には声かけないの?」

 茶髪が真鍋に声をかけた二人にくるんと視線を向けて、それに答えて女の子のキャーという色めいた声があたりも憚らずに響き渡る。
 合コン、じゃないのか?
 なんか、この状況だと仲間内のいつもの飲み会のようなノリでいるようなんだけど。
 なんなんだよといきなりのテンションについていけないでいると、後ろでカツン、とヒールが歩道を蹴る音がした。

「・・・あ」
「・・・こんばんは」

 振り返ると、にこりと笑った顔が目の前にあった。
 柔らかそうな髪が上品なピンクのニットアンサンブルの上でカールして、マーメイドラインと呼ばれるウエストがきゅっと締まってて裾がひらりと広がっている花柄のスカートがヒールを履いた足に沿って波を作る。
 綺麗な人、素直にそう思った。

「真行寺さん」

 名前を呼ばれて、その綺麗な人は茶髪に向かって「五位野クンだめよウチの子いじめちゃ」と言うと俺の前をあっさりと通り過ぎた。
 五位野と呼ばれた茶髪は、その人に腕を差し出すとそれが当然のように腕を絡めて、まるで花のような笑顔を振りまいた。

「じゃ、これで全員そろったから」

 行きますかね、と近藤が言ったのに続いて、女性3人と真鍋、そして腕を組んだ二人のあとから俺は中に入った。





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